非常用ディーゼル発電機の選び方

非常用ディーゼル発電機は主に重要な場所で使用されます。緊急時や事故による停電が発生した場合、瞬間的な停電が起こりますが、非常用発電機によって電力供給を迅速に復旧し、一定期間延長することができます。この種の電気負荷はレベル①負荷と呼ばれます。停電時間に厳格な要件がある設備、計器、コンピュータシステムには、発電機に加えてバッテリーやUPS電源を装備する必要があります。

非常用ディーゼル発電機の運転には二つの特徴があります：

最初の特徴は緊急性に対応することであり、連続運転時間が短いことです。通常は数時間の連続運転（≤ 12H）のみが必要です；

第二の特徴はバックアップとして機能することです。非常用発電機は通常、停止した状態で待機しています。メイン電源が完全に遮断された場合にのみ、非常用ディーゼル発電機が起動して緊急電力負荷を供給します。メイン電源が正常に復旧すると、すぐに停止状態に切り替わります。

（1）非常用ディーゼル発電機の容量の決定

非常用ディーゼル発電機の定格容量は大気補正後の12時間定格容量であり、その容量は緊急電力の総計算負荷を満たす必要があります。レベル①負荷における単一大容量モーターの起動要件を満たすことができる発電機の容量に基づいて確認する必要があります。非常用発電機は一般的に三相交流同期発電機を使用し、校正された出力電圧は400Vです。

（2）非常用ディーゼル発電機の台数の決定

複数のバックアップ発電機セットがある場合、通常は緊急ディーゼル発電機セットが1台だけ設置されます。信頼性を考慮すると、2台を選んで並列給電することもできます。緊急に必要な発電機セットの数は一般的に3台を超えないようにします。複数のユニットを選択する際には、同じモデルと容量、類似の圧力および速度調整特性、そして一致した燃料特性を持つ一式の設備を選ぶことが推奨されます。これにより、メンテナンスや共通部品の管理が容易になります。供給用に2台の緊急発電機セットがある場合、自己起動装置は2台がお互いにバックアップできるよう設定されるべきです。つまり、市電の故障と停電が遅延確認された後、自己起動コマンドを発行します。最初のユニットが連続3回自己起動に失敗した場合、アラーム信号を発し、2番目のディーゼル発電機を自動的に起動させる必要があります。

(3) 緊急ディーゼル発電機の選定

非常用ユニットは、高速、ターボチャージャー付き、低燃料消費、同じ容量のディーゼル発電機を選ぶべきです。高回転ターボチャージャー付きディーゼルエンジンは単一ユニットの容量が大きく、占めるスペースが少なく；ディーゼルエンジンには電子式または油圧式速度制御装置が装備されており、優れた速度制御性能を持っています；発電機にはブラシレス励磁装置または位相合成励磁装置が搭載された同期モーターを選択すべきで、より信頼性が高く、故障率が低く、メンテナンスや修理が簡単です；1次負荷においてエアコンやモーターの単一容量が大きい場合、3次調波励磁を持つ発電機組み合わせを選ぶことが望ましいです；減振器付きの共通シャーシに組み込む；排気管の出口には騒音を低減し、周囲環境への影響を減らすための消音器を設置する必要があります。

(4) 緊急用ディーゼル発電機組み合わせの制御

非常用発電機セットの制御には、速やかな自己起動および自動切り替え装置が必要です。メイン電源が故障して停電した場合、非常用ユニットは迅速に起動し、電力を復旧する必要があります。1級負荷の許容停電時間は数秒から数十秒であり、これは具体的な状況に基づいて決定されるべきです。重要なプロジェクトのメイン電源が遮断された場合、最初のステップとして、瞬時の電圧低下を避けるために3〜5秒の時間を設定し、市電網が閉鎖されるかバックアップ電源が自動的に稼働するタイミングを考慮します。その後、非常用発電機セットの起動命令を発行します。指示の発行からユニットの起動、加速まで、そしてフル負荷に対応できるようになるまでには一定の時間がかかります。一般的に、大中型ディーゼルエンジンは緊急時に潤滑油圧、油温、冷却水温度が工場の技術仕様に適合することを確保するために、事前の潤滑とウォームアッププロセスを必要とします。この潤滑とウォームアッププロセスは、状況に応じて事前に実施できます。例えば、軍事通信用の非常用ユニット、大規模ホテルでの重要な外交活動、公共建築物での夜間の大規模集会、病院での重要な手術などでは、いつでも迅速に起動し、停電時間を最小限に抑えるために、潤滑とウォームアップの準備状態にしておく必要があります。

緊急ユニットが運用開始後、突然の負荷増加時の機械的および電流のインパクトを減らしながら、電力供給要件を満たすため、時間間隔に応じて段階的に緊急負荷を増やすことができます。国家标准および軍標準によると、自己起動に成功した後の自動化ユニットの最初の許容負荷能力は次のとおりです：定格出力が250KWを超えないものについては、最初の許容負荷能力は定格負荷の50%以上でなければなりません。校正された出力が250KWを超えるものについては、工場製品の技術仕様に従います。